海ごみを脱塩・分別なしで処分できるという設備を神奈川県相模原市の製造工場に行って視察してきました。
実際の運用に当たっては、海ごみを処理した場合にも機械性能は十分なのか、港と装置設置場所とをつなぐ処分チェーンの業務フローが適切に構築できるのかなど、事前にいろいろと精査や検証が必要と思いますが、海洋プラごみの処分費用を圧縮する技術の候補として期待し、注目していきたいと思います。
なお、水分の少ない陸上ごみなら、写真にあるサイズの設備で1日に300kgまたは1立米程度の処理でききる性能とのことで、フタを開けなければ臭いもほとんどしないことは視察の日にも確認できました。磁気を使って炭化する装置で、CO2の排出も国内環境基準を満たした高性能焼却炉の60分の1以下に抑えられることが第三者機関によって測定されていました。
また処分後の残渣は、プラスチックなどの有機物はカルシウムの粉になるのでセメント材として再利用でき、金属等の無機物はそのまま残り金属リサイクル事業者に引き渡しができるとのことので、海ごみに対しても期待通りの性能が発揮できるとするならば産業廃棄物として最終処分場に持ち込まなくてよくなります。